どんなルーツを経てしまったのか、私の動かすカイトはどうしても情けないキャラになってしまいます。
他所様のところみたいに、影でめーちゃんや家族を支えるかっこいいカイトは、我が脳内ボカロ家には似合わないようです。


何も知らない状態から世に出され、先に一人で暮らしていためーちゃんに預けられ育てられたカイト。
いっぱいいっぱい優しくしてもらって、段々感情を発達させてきたカイトはもちろんめーちゃんが大好き。
一人で身の回りのことができるようになってきた頃からは「めーちゃんは僕が守るよ!」とおおっぴらに宣言。
あらあら、それは嬉しいわ。とめーちゃんに微笑んでもらって俄然張り切っちゃう。
どうみても子どものお使いレベルで、不器用ながらもいつも一生懸命で、その純粋な気持ちに嘘はない。
だから、めーちゃんがこっそり自分のために動いて、苦労をしていることをある日偶然知ってショックを受ける。
何よりその事実を知った上で自分にできることは、めーちゃんごめんねごめんね、と子どものように
おろおろして泣くことだけだという現実に、初めての挫折を味わうわけです。

僕は一体めーちゃんの何を守れていたの?
めーちゃんは今まで僕のために何をしてきてくれていたの?

愕然としたカイトは、泣いているだけの自分に嫌悪を感じて一歩先に踏み出さなければならない、と悟るのです。
悟ってくれないと困る。めーちゃんカワイソス。

めーちゃんは、カイトの悪口が本人の耳に入らないように立ち回ったり、
「何だこの後続ソフトは全然使えないじゃないか」というユーザーのクレームに代わりに謝ったり、
採算が取れないからこれ以上の投資は止めて廃棄処分にしよう、という製造元に掛け合って、
土下座する勢いで、時間をくださいきっと彼はそのうち芽が出ます、と頼み込んだり。

きっと彼女も過去に色々大変なことがあって、それを乗り越えたからこそ、
大事な大事な後輩には辛い思いをさせないよう走り回って、見えないところで苦労して、
カイトには絶対的な包容力で接しているはず。
それがいいことだったのか、いけないことだったのか、カイトにばれてしまった時点で
また違う方向に事態は転がり始めるわけで。

めーちゃんに優しく育てられて、ややシスコンのままではあるけれど、
ミクたちのお兄ちゃんとして何とかやっていけているカイトが、つなまよ脳内正史ならば、
その愛情がもっと欲しくて独り占めしたくて歪んだ方向に行ってしまうカイトはパラレルということで、
そんな話ができてしまったり


という訳でこれが発端でした。



inserted by FC2 system